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長縄 弘親
分析化学, 66(11), p.797 - 808, 2017/11
被引用回数:6 パーセンタイル:22.6(Chemistry, Analytical)近年、日本原子力研究開発機構(JAEA)において開発された新しい液液抽出法、"エマルションフロー法"は、簡便さと低コスト、高効率とコンパクトさ、安全性と環境調和性を兼ね備えた革新的な手法として注目されている。エマルションフロー法では、水相の流れに対向してマイクロメートルサイズの油相の液滴を噴出させることで、乳濁状態(エマルション)に至るまで両相を混合することができるため、送液のみにより、高効率な液液抽出を行うことができる。その一方で、エマルション流の通過断面積を急激に大きくした容器構造において、乳濁状態は迅速かつ完全に解消されるため、小型の装置で大きな処理スピードを実現できる。エマルションフロー法は、従来の工業的な液液抽出の方法との比較において、スプレーカラムに勝る最も低いコストと遠心抽出器に匹敵する最も高い性能(高抽出効率、迅速)を両立させる。また、液液界面への微粒子の凝集を利用した固液分離、きわめて優れた相分離を利用した油水分離にも有用である。
杉田 剛
Journal of Flow Injection Analysis, 33(1), p.39 - 40, 2016/06
原子力機構で開発されたエマルションフロー法は、ポンプによる送液のみによって良好なエマルションの形成と迅速な相分離を達成できる優れた溶媒抽出法である。本解説では、近年報告された流れ分析法(Flow Injection Analysis: FIA)の中でも前処理として溶媒抽出法を用いるものについて触れると共に、新しい抽出法であるエマルションフロー法の概要について紹介した。また、エマルションフロー法の利点である、大容量サンプルからの極微量成分の高度濃縮について説明し、FIAの前処理としての応用可能性について私見を述べた。
菅田 信博; 大天 正樹; 遠藤 裕治; 吉田 英明; 美田 豊; 長縄 弘親; 永野 哲志; 柳瀬 信之
JAEA-Technology 2015-007, 43 Pages, 2015/03
日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターのウラン濃縮施設には、ウラン濃縮技術開発に使用した核不拡散に係わる機微情報を有する遠心分離機が存在している。この遠心機は希硫酸及び水による超音波洗浄等の湿式除染により部品表面へ付着した放射性物質を分離処理し、処理した廃液中のウランを除去することにより、廃液処理後に発生する澱物の放射能濃度を低減させることで、澱物処理が削減できるかの可能性を検討している。このため、平成19年度より原子力基礎工学研究部門と連携を図り、エマルションフロー法によるウラン抽出分離技術の開発を進めてきている。開発したエマルションフロー法を利用した試験装置について、希硫酸及び水の実廃液を用いた試験を行い、基礎試験で確認した性能が得られるかを検証した。
下条 晃司郎
化学工学, 78(7), P. 501, 2014/07
化学工学会が毎月発刊している「化学工学」にて、分離プロセスにおける最新の研究動向について執筆依頼を受けたものである。新規な分離技術として環境化学研究グループで開発してきたエマルションフロー抽出装置について最近の研究成果を紹介した。
長縄 弘親
no journal, ,
技術情報センターからの依頼に基づき、同社の企画するセミナーでの講演を行う。レアメタルの回収・リサイクル、廃液の浄化に関心のある企業に向けて、機構で開発された新技術"エマルションフロー法"について紹介する。エマルションフロー法の原理、他の技術との比較、適用例、コスト等での優位性、具体的な事例紹介などについて話をする。
長縄 弘親
no journal, ,
バックエンド研究開発部門からの依頼を受け、六ヶ所・核燃料サイクルセミナーにて発表する。放射性物質・金属に対する革新的な化学分離技術であるエマルションフロー法について、その原理と特徴、他の技術との比較、実用例、今後の展望等について紹介する。
長縄 弘親
no journal, ,
液液抽出(溶媒抽出)は、水溶液中の目的成分を水と混じり合わない有機溶媒に抽出する方法であり、金属精錬など、工業的によく利用される方法である。エマルションフロー抽出装置では、ノズルヘッドからマイクロメートルサイズの液滴を噴出させることで、水溶液と有機溶媒がよく混じり合った乳濁状態(エマルション)の流れを作り出すと同時に、抽出容器の中でエマルション流が通過する断面積を急激に変化させることで、速やかにエマルションを消滅させる。すなわち、エマルションフロー装置では、ポンプ送液のみで、水相と有機相がエマルションの状態にまで効率的に混合され、その後、完全に清浄な状態にまで迅速に2液相が分離する。このような原理から、エマルションフロー抽出装置は、従来の抽出装置(ミキサーセトラーなど)との比較において、最も低コストかつシンプルでありながら、最高レベルの性能を発揮することができる。
長縄 弘親; 柳瀬 信之; 永野 哲志
no journal, ,
エマルションフロー法によって、AlOなどの微粒子を液液界面吸着に基づいて回収すると同時に、レアアー スの1つであるYbを溶媒抽出した実験結果を紹介する。また、エマルションフロー法に基づいて、溶存成分と固形成分の両方を簡便・迅速 ・高効率に同時回収する新技術は、自動車用水性塗料廃液の浄化などに応用できることが分かった。
長縄 弘親; 永野 哲志; 柳瀬 信之*
no journal, ,
簡便、低コスト、コンパクト、高処理スピード、高安全のすべてを満足する新しい液液抽出装置、エマルションフロー抽出装置を紹介する。エマルションフロー技術では、油相をマイクロメートルサイズの液滴として水相の流れと向流接触させることで、両相を乳濁状態に至るまで混合することで、非常に効率的な液液抽出を実現する。また、送液だけで稼働し、非常に迅速な相分離が可能であることから、現在、最も普及しているミキサーセトラー装置と比較して、10倍以上の処理スピードと5分の1以下の低コストを実現する。加えて、装置本体に駆動部を持たないエマルションフロー抽出装置は、従来の抽出装置よりも安全で扱いやすい。
長縄 弘親; 田中 幹也*; 齋木 幸則*
no journal, ,
無電解ニッケルめっきは、仕上げ表面処理として重要であるが、それによって生じる大量のニッケル廃液の処理方法の確立が、環境面、経済面において急務である。溶媒抽出は、同ニッケル廃液の処理に有望であり、われわれは、溶媒抽出を用いた無電解ニッケルめっき廃液からのニッケルのリサイクルプロセスを開発した。本研究では、工業的な溶媒抽出装置として、従来のミキサーセトラーに替えて、新規装置であるエマルションフローを適用し、ラボスケールと実用スケールの装置を用いて行った実験結果を紹介する。
平山 幹朗; 長縄 弘親; 永野 哲志; 二井 晋*
no journal, ,
単分散液滴の噴出によって生じた2液混合層内で液液抽出を行うエマルションフロー法においては、両相の液物性に応じて液滴径とその分布を適切に制御する必要がある。水への界面張力と粘度が2液混合層に与える影響を調査した。
長縄 弘親; 永野 哲志
not registered
【課題】正抽出部100、洗浄部200、及び逆抽出部300が一体となり同期して機能する循環送液システムにおいて、複数回の循環回数によって発現する多段に相当する効果を利用して分離精製される特定の物質の製造方法を提供すること。 【解決手段】正抽出部100、洗浄部200、及び逆抽出部300が一体化して同期的に機能するシステムを用いて、正抽出部100の水相(多くの場合、重液相)が正抽出部100のみの単独部内で循環送液すると同時に、正抽出部100の油相(多くの場合、軽液相)が洗浄部200から逆抽出部300を経て再び正抽出部100に至る横断的な循環送液を行うように制御し、正抽出部100の水相の単独部内循環を複数回行うことによって分離精製される特定の物質の製造方法。
長縄 弘親; 永野 哲志
伊藤 博文*; 佐藤 亮介*
【課題】2液相系において、一方の液相を分散性の高い液滴として、液滴同士の合一を抑制しながら安定的に噴出させるとともに、微細な固形成分の蓄積が起こりにくいエマルション発生用ノズルを提供することである。 【解決手段】エマルション発生用ノズルとして、細管又は細孔を集合させた構造を持つノズルを用いることで、ノズル内への微細な固形成分の蓄積が起こりにくく、また、疎水性又は疎有機性を有する適切な材料あるいは適切な表面加工を施した材料を用いて形成させた細管又は細孔を集合させた構造体を利用すれば、液滴同士の合一を抑制しながら、2液相系において一方の液相を分散性の高い液滴として他方の液相内に安定的に噴出させることができる。
長縄 弘親; 永野 哲志
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【課題】正抽出部100、洗浄部200、及び逆抽出部300が一体となり同期して機能する循環送液システムにおいて、複数回の循環回数によって発現する多段に相当する効果を利用して分離精製される特定物質の製造装置を提供すること。 【解決手段】正抽出部100、洗浄部200、及び逆抽出部300が一体化して同期的に機能する構成を備え、正抽出部100の水相(多くの場合、重液相)が正抽出部100のみの単独部内で循環送液すると同時に、正抽出部100の油相(多くの場合、軽液相)が洗浄部200から逆抽出部300を経て再び正抽出部100に至る横断的な循環送液を行うように構成され、正抽出部100の水相の単独部内循環を複数回行うことによって分離精製される特定物質を得る。
長縄 弘親; 永野 哲志; 鈴木 英哉
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【課題】互いに混じり合わない2つの液相から成る液液系において、重液相と軽液相が成す界面(液液界面)の位置が変動しない又は変動が抑制される多段の装置及びそれを用いた特定物質の製造方法を提供する。 【解決手段】隣接した複数の容器の連結体又は複数の仕切りを配した一体構造の容器に設置された2つ以上の段において、重液相が容器下部において連通しているか、若しくは軽液相が容器上部において連通しているか、又はその両方である仕組みを利用し、重液相と軽液相が成す界面(液液界面)の位置が変動しない又は変動が抑制されるように多段抽出を行う装置及びそれを用いた特定物質の製造方法。